《MUMEI》
※GW初日6
鈴堂 正次視点


「こんなとこで何してるの〜?」


義が素早く近付き、相楽を問い詰めた


バ会長といつも通り、朝方近くまでヤッた後、相楽はすぐに実家に帰るからと、生徒会寮を出たはずなのに


こんなところで


男子寮の方を、覗いてるなんて


「っ、…鈴堂、先輩、こそ」

「「僕等は朗といつも、一緒」」

「え? でも…」


その先を言うのを、相楽がためらっているのが


ムカつく程、よくわかった


だから


「「今は、高橋誠にムカついてるとこ」」


僕と義は、正直に本音を話した


「「お前も、そうだろ?」」

「え、僕は」

「「素直になりなよ」」


僕等が朗を好きなように


お前だって、バ会長が好きなんだろ?


だったら


「「素直になったら、協力してあげる」」

「…協力?」


そう


「「高橋誠に、制裁を」」


お前なら、いい手駒になる


相楽は、ゴツイ系男子に人気があるし


相楽の為に、動く人間もいるだろう


「ぼ、僕は、制裁なんか…っ、失礼、しますっ!」

「「あ」」


逃げた


けど、興味は、あるみたいだった


もう一押し、かな

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