《MUMEI》

「善彦は、化(センス)しか使えなかったけど、雅俊は3つか…」

雅俊の話になると、ジェイオルはまた嬉しそうに笑うと、雅俊の能力を読み上げる。

「これもちょっと珍しいけどな。探(サーチ)の次に使えるヤツが少ないと言われている練(トレイン)まで持ってる上に、間(スペース)の反応もある。」

「…間(スペース)は誰でも使えるだろう。何だよ、3つって。だったら俺も3つになるだろうが。」

山男の言葉に、ジェイオルも一瞬「そういえば」という顔をする。が

「いや、こいつは間(スペース)の反応強く出てるから、おそらくなんか持ってるぞ、間(スペース)にだって特殊型はいくらでもいるからな。」

「間(スペース)にも特殊型とかあったのか。」

山男は意外だなと言いながら驚いている。そして、それを見てジェイオルも驚く。

「なんだお前、サプリも間(スペース)の能力者だろうが。」

「…はぁ!?」

「知らなかったのか。」

「…そうだったのか。そう言えば、サプリから能力の話聞いたこと無かったかも。いつもはぐらかされてた…」

「お前らどうやってフェル界との行き来してたんだよ。空間に入り口なんか普通作れねぇぞ?」

山男はきょとんとして、言う。

「え、寮の中から普通に行き来してたけどな。」

「ほらみろ。そんな簡単に空間の行き来ができるか。サプリが間(スペース)の能力者だからこそじゃねぇか。」

「…考えたことも無かった。そうか、そう言えばソウランは自分で簡単に作れるけど、寮以外の場所からフェル界には行ったこと無かったな。」

「こんな強力なソウランが作れるのも、あいつが間(スペース)の能力者だからだな。入るの結構苦労したんだぜ?」

「確かに、サプリの作るソウランは安定感があるけど。…もしかして、ソウランの内部時間って変更するのも普通じゃできない?」

「当たり前…できるのか?…じゃあ、あれだな勝手にインプット能力入れられたな。」

「げ、俺、なるべくインプットしないようにしてたのに…あの野郎、だからお節介だっていつも言ってたんだ…」


「あのさ、

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