《MUMEI》 他の3つは?俺が持ってるのは分かったから。他のも教えてよ。6つあるんだろ?」 突然、雅俊が口を挟む。 「なんだ聞いてたのか。」 「まるでここに居ないみたいな雰囲気でしたけどね。ちゃんと聞いてました。」 山男の言葉に若干呆れたような顔をしながらも、明智は眼鏡をかけ直すとジェイオルの方を向く。 「俺に対してはタメ口で来たか。」 「先生は先生なんで。」 「別に構わねぇよ?その方が俺も楽だし。」 ジェイオルはニヤリと笑うと、せっかくだから教えてやると言わんばかりに残りの3つは…と切り出す。 「まずは圧(プレス)だな。これは自然現象を起こす。使いようだが、火つけたりとかだな。それから動(ムーブ)その名の通り、物体を動かす。この2つも、間(スペース)みたいに、頑張れば意外と誰でも出来るが、まぁ、めちゃくちゃ頑張らないときついな。」 「ここにいる3人とも使えないし、直接見た方が理解出来るからな。」 「そう、リキの言ったとおり、百聞は一見にしかずってやつだな。他のに比べて分かりやすい能力だと思うぜ。 …そして、探(サーチ)!これが、希少価値の高い能力でな。化(センス)と同じく、使えるヤツにしか使えない。相手の能力を探れるのはもちろん、魔力のある方向を読んだりってのも、どんなに強いフェルでも探(サーチ)型じゃないと出来ない。」 「俺が、周りに魔法を持ってる人間に今まで会ったことが無かったのもそのせいだ。俺は探(サーチ)は持っていないから。近くにいたのかも知れないが、分からなかった。」 前へ |次へ |
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