《MUMEI》 「あぁ。あのあと地獄のお兄さんの知り合い?が助けてくれたんだよぅ。」 「地獄のって・・・。」 確かに今の俺の仮の名は意味が地獄だけど、本当の地獄にそう呼ばれるのはいささか心外だ。 まぁ、今はそれより問題発言否、爆弾発言を聞いたんだが・・・。 「カルバン師があなたたちを助けたの?」 ヘブンも不愉快気に小さな眉根を寄せる。 「うん!」 「師匠・・・。」 「相変わらず・・・自由気ままというか・・・勝手というか。」 ヘルの師であるカルバン=ヘルメス。 どうやら、彼の意味不明で自由奔放な行動は12年という歳月を経て尚健在らしい。 「思うんだが・・・ヘル。」 「あぁ。たぶん俺もお前と同意見だ。」 「「依頼云々よりまず、あいつ(カルバン)を殺しておくべきだ。」」 それは今までの彼らの声とは程遠い恨みに満ち溢れた素晴らしい合唱だった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |