《MUMEI》

「………………………」
「………………………」


「……ん?何この空気?」



あたし変なこと言いました??







「…恋したい?ちよこ、ち、ちょっと落ち着きなさい」

「いやお前が落ち着けよ」

「ムリだって―アンタが普通の男と恋できるわけないじゃん」




バッサリちよこを一刀両断する千鶴。





「な、なななんで!?」



今にも泣きそうなちよこ





「アンタが最恐ってことも、暴れ馬ってことも有名じゃ―ん。そんなイメージもたれてて彼氏ができるわけないっしょ」

「い、今から女の子らしくしたら…」

「ムリムリ、どうせ取り繕ったところですぐ素がでちゃうよ〜?」





髪をくりんくりんといじりながら言葉を繋げていく。



千鶴の言うとおりちよこの喧嘩伝説はハンパじゃない。
噂は噂を呼び、下僕は百人前後
レディースを1人で潰し
はたまたヤクザのアジトで大乱闘。


確かにイメージは最悪








「昔からそうゆうとこは乙女だったものね」

「県外の男紹介しようか?そしたら可能性はあるかも」







千鶴は携帯を取りだしピコピコさせる。
しかしちよこはバッと千鶴の目の前に手をだし



「いや、そうゆう現代的な恋愛はしたくない。もっとこう運命を感じるような………」
「漫画の見すぎだから」

「あぁ?」

「ほら、もうそろそろお弁当片付けて席戻りなさい。5時間目始まっちゃうわ」




それと同時にチャイムが鳴った。

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