《MUMEI》
GW初日20
暁 拓也視点


さっき、昼飯を受け取る時


一瞬だけ


八坂、椿が見えた


GW、毎年初日に豪遊に出かける、八坂が学園に残っているって事は


八坂が


というか


生徒会役員が気にかけている


高橋誠が、寮に残っている可能性が高い


ごちゃごちゃ人がいる体育館よりも、個室のここの方が気が楽だから、大人しく反省室に入ってやったが


…そろそろ、退屈になってきたな


「あ、暁君。そろそろ、食べ終わりましたか?」

「あぁ」


この、とろくさそうな教師相手なら


「じゃあ、下げ…」


簡単に


「あっ!?」


…にっ!?


ガシャンッ!!


俺から食器を受け取った教師がバランスを崩し


置いてあった自分の分の食器まで、豪快に落とした


俺の食器はプラスチック製で、箸だけだが


教師は、陶器の食器で


しかも、ナイフまであり


丁度、俺の行く手を遮るように、ナイフが落ちてきて


「すすすみませんでしたっ!!」


俺の動きが止まった間に、慌てながらも教師は


しっかり、扉をロックした


何か


出る気が、失せた


この次扉が開くのは


掃除が終わった後だし

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