《MUMEI》

〜・〜・〜・〜・〜・〜・


次の日…………











「ノート書いて」
「…………ッ」

イライラ




いつも通りざわめく生徒、無機質な校舎






「ジュース買ってきて。あ、抹茶味ね」
「…………ッッ」

イライライライライラ




しかしひとつだけ大きく変わった風景がこの2年B組にはあった。








「団子買ってきて団子。寺戸屋の三色団子じゃないと俺、食わないから」

「…………………ぁぁぁあッッ」



ガッショ――――ンンン!!!







机が弧を描きながらフッ飛んだ。平凡な学校ならあり得ないこと………しかしこのクラスには鬼神こと鬼塚ちよこがいる。



では何故その鬼神がキレたのか……………







「いい加減にしろッ!どんだけパシれば気がすむんだハゲッ!」



机をひっくり返し怒りを露にするちよこ



「何でもするっつったよな〜?まだまだ頼みたいことは沢山あるんだけど」



飄々とはやしたてる神山そんな態度にまたイラつく



「〜〜〜〜ッ!知らん!」




ドカドカ足音をたて神山の席から離れていく。するとボソリと



「いいのかぁそんな態度、自分の為にならねーよ?…………………………………バラすぞ」





ピタリと止まるちよこ、ダラダラ汗が流れる。その現場に直面しているクラスの生徒は教室の隅でガタガタ震え、千鶴は面白そうにワクワクとした表情、神山はちよこを見据えニヤニヤ悪どい笑みを見せる。





「……………ちッッッッくしょぉぉぉぉお!!」





そう叫ぶなりバンッ!と勢いよく教室のドアを開き走り出した。開けっぱなしたままの廊下から「うわぁぁぁぁん」と微かに聞こえてきた。





その後クラスはざわざわとざわめきだし、



「神山と鬼塚って付き合ってるのか!?」


とか


「美咲くんがあの鬼神をパシってる!?」

「何者だよアイツ………」




とかヒソヒソと戯言が聞こえてくる。

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