《MUMEI》
名案?
そうだ。


教室に入り席に着いたところで、
将貴の頭に名案が浮かんだ。


少々不服だが、
まあやむを得ないだろう。


早速携帯を取り出して、
電話しようと試みる。


「はい、席に着きなさーい。」


ところがチャイムと共に担任が現れたことにより、
それは阻まれてしまった。


あんのクソばばぁ!


殺意を込めた視線を送るが、
先生は気づくはずもなく上機嫌で生徒の名前を読み上げていく。


それに更に気を悪くした将貴は、
まさか前の席の奴が昨日の女だと気付くのに時間がかかってしまった。


「木城優美さーん。」


「はい。」

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