《MUMEI》

『誰に喧嘩売ってんのかわかってんのか?』


しかも相手は複数とみた。


さてどうする?


将貴は授業そっちのけで、
左耳から流れてくる音に聴き入っていた。


『さあ?

わかんねぇなあ。

お前らこそ誰に喧嘩売ってんのかわかってる?』


部下の威勢の良い声が、
相手を威嚇する。


『は、お前みたいなチンピラわからなくて当然だろ。』


『そうか・・・。』


かろうじて聞こえたため息の後、
布が擦れる音がした。


『そこどけ。』


『ぐはっ!』


同時に相手のうめき声と鈍い音がする。


部下が相手に接近し、
殴ったみたいだ。


尋常じゃないうめき声からして、
結構本気で殴ったのだろう。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫