《MUMEI》

「ぬあっ!こ、これわあっ!」

「はあ、はあ、ふふ〜ん!わかる?はあ、はあ、上手だぬん?」

「う、うまいよ!スゲーよ!君うまいよっ!」


紙にかかれていたもの。


それは〇斗の拳、に出てくるラオ〇…


しかも何故かうちの制服を着ていて…

「はあ、はあ、さっきいた先輩ラオ〇に似てたぬん、はあ、はあ、だから描いてみた、はあ、ぬ〜ん」


「なおが?なおが…ラオ〇に?」


俺はじっとその絵を見つめる。


マッチョなとこは確かに似てるか…


………あ、


「似てっかも!アハハハハハッ!!確かに目つきの悪いところとかッ!君凄いなあ、俺全然気がつかなかったっ」


「ふふん、僕ちんは天才ぬ〜ん」






目の前にいる後輩、二重肉太郎君。

彼も美術クラブに入れなかった仲間で、絵手紙クラブを選択した同士だった。





彼は絵が以上にうまかった。俺が感動して褒めてたら、俺が好きな絵をたくさん描いてくれた。



俺は夢中で肉太郎君の手元を見ていた。

肉太郎君は大きな体から滝のような汗をかきながら、ハアハアしている。







結局最後まで顧問は来なかった。




俺は肉太郎君にもらった絵を大切に抱え教室を出ようとした。


「先輩!ちょっと待ってぬ〜ん」


「え?何?肉太郎君ぬ〜ん」


肉太郎君はハアハアしながら俺に近づいてきて、一冊のノートを差し出してきた。

前へ |次へ

作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ

携帯小説の
(C)無銘文庫