《MUMEI》

「すみません、保健室行ってきます。」


「え・・・」


将貴は直ぐさま席を立つと有無を言わさぬ発言をし、
教室を飛び出した。


ただしあくまでも教室を出る前は病人を装ってだ。


教室を出てからは全速力で廊下を走った。

















時は少々遡り、
将貴が教室を飛び出す数分前。


「頭って誰だよ?」


「お前どっかの組に入ってんの?」


しまった。


つい目の前の2人が頭のバイクを触っているのを見て、
頭に血が上り重大失言をかましてしまった。


目の前の2人の憎たらしい目を見て、
しょうがなかったんだ、と自分に言い訳する。

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