《MUMEI》

(やるじゃね〜か望夢!!)



最悪1点取られてもいい。


そう思っていた聖龍フィールダー陣も、


奥本のナイスセーブに気持ちが高ぶる。



「広瀬だッ!!」



「ノンちゃんこっち!!」



未來が定位置にいなかった為、


右サイド広瀬の足を止める術のない海南。



「ちっ…」



全員が広瀬を追う形となるが、



ダッ…



広瀬は構わずシュートモーションに入る。



バスッ!!



「ナイッシューッ!!!!!!」



広瀬の速攻が決まる。



(マジかい…)



後半1分30秒。



20対16。



早くも2連取を許してしまった海南。


与えてしまった得点と同時に、


海南はさらなる苦戦を強いられる展開となる。













……………













「…今ので決まりだな。」



「おぅ。」



「向こうは裏をかいて千葉以外の奴らのフォーメーションで攻めてくる。


望夢の調子がいいから打たせてやってもいいんだが…


チャンスは潰すに越したことはないだろ。」



「じゃあ攻撃の起点を潰すのが手っ取り早いな。」



「誰が付く?」



「俺は健也のカバーがあるから。


え〜じ。


お前付け。」



「俺?」



「しかいね〜だろ。」



「…了解。マンツーでいいわけ?」



「だ。来るぞ…」

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