《MUMEI》

「ナイッシューです千葉さん!!」



「おぅ。」



「また1人でやった…」



「いちいちうるせ〜んだよお前は!!」



「ピッ!!」



審判の笛が鳴る。



「おっつ…来るぞ。」



「わかってるし!!」













……………













聖龍ベンチ。



「やっぱキツかったか…」



「何がですか?」



「ん〜?


いくら桜井でもあのシチュエーションじゃあ不利って話。


健也も触れりゃ抑える力は十分あるんだが…


いかんせん相性が悪い。」



「んじゃ早く対策打った方がいいんじゃ…」



「俺は知らね〜よ。」



「はぁ?」



「さっきの試合から考えても相手はばてばて。


健也・桜井・奥本…


そんな相手を3人がかりで止められないんなら、


お前たちは決勝に行くべきじゃない。


そもそも疲労しているのにも関わらず突っ込んで来る相手から逃げる何て真似はあいつらだってしたくないだろうしな。


それでももし対策がいるっつーならあいつらが勝手にやるさ。」



「た…確かに…」



「しかしまぁ…


敵ながら見上げた根性だな…


この先の展開が読めてないわけでもあるまいし…」

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