《MUMEI》
鈴…音
 
「鈴…音」

俺はこんな経験は初めてで、どうしたらいいか分からなかった。


「先輩……」

鈴音の顔が段々近づいてくる。

「……はっ!」
俺は何やってるんだ!
相手は男だ!

「鈴音!」

「わっ…何??」

俺に近づいた鈴音を手で制す。

「おっ…お前は男なんだしそっその…//」
めちゃくちゃ慌てていた。
恥ずかしい……


「そんなの、関係ないよ」

「え…っ」

鈴音は俺の手首を優しく掴み、
後ろの壁に軽く押し付けた。

「…っ」

「先輩、緊張しないで」

「…んなコト言われたって…」
恥ずかしい。
きっと俺の顔は真っ赤に染まっているだろう。
だ…だってこんな状況……///

「…高人、顔真っ赤だよ?」

「みっ見るなっ////」

…あ、
今、名前で…



「…スキありっ」

「ひゃっ!?」

「くっ…首は……!///」
首筋にキスを見舞われた...


「…っつかやめろよ!;;」

「何で?♪」

「何でも何もないだろ…!//」
俺はドキドキしていた
…ドキドキドキドキドキドキ………
しすぎて早く帰りたかった。


「頼む、帰してくれ……」

「どうしよっかなぁ?」

「そもそも何で後輩にお願いしなきゃいけねぇんだ!」
そうだよ。こいつは年下じゃないか。

「離せ」

「いや。」

「お前‥!うぁっ」

駄目だ、
逆らえない...


「でもまぁそろそろ帰ろうか」

「えっ?」

「嫌なの??♪」

「いやいやいや!!
かっ帰る!」


俺は手を押しのけ、
強引に音楽室を出ていった。


「……。
…ますます好きになっちゃったよ、先輩…♪」



 

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