《MUMEI》
ただ単に、
 

…確か鈴音の教室は
2年3組……

廊下の突き当たりか。

玄関に人は少しいたケド
教室は静かだな…

も…もう帰っちゃったかな…


ガラッ

「失礼しまー…すって
誰もいないな」
何だ、いないか...

「って俺何で残念がってんだ?」
鈴音がいないからか‥

…帰ろ。


とその時

「…っ!?」
前と同じ感覚…!
背中がぞくっとなった。

「…先輩♪」

「すっ…鈴音!」
びっくりした…!

「ここ、2年の教室ですケド、どーしたんですか??」

何で敬語…?ってこれが普通か。

「あ…いや、その」
お前に会いに来た、なんて言えない…

「たったまたま通りかかっただけだ!」

「3組は1番奥なのに?」

「うっ…」

鈴音はいつも俺を追い詰める。
Sか…?

「………鈴音に
ぁ…会いたく…て……」
俺は聞こえないような
消え入りそうな声で言った。

「僕に…会いに…?」

「………//」
あああ…
クラクラする…


「…嬉しいなっ!」

「えっ!?」
鈴音はガバッと俺に抱き着いてきた。

そのままギュッと大切そうに抱きしめられる…


「先輩、何で会いにきてくれたの?」

「な…何でって…」

「僕に会いたかった??」

「っ……」

会いたかった。
凄く会いたかったんだ。

何でだろう…ただ単に、

会いたかった…。





会いたかったー…って
某48人組のアイドルかってのw

…ははっ


 

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