《MUMEI》

のび助の胸中で『キラ』という見えない相手の虚像が、不気味な鎌首をもたげてゆく――…。



その身体は、恐怖の余りカタカタと震えていた。



*ドラミ「デスノートに名前を書かれた人間は死んでしまいます。


…だから犯人は、のび太さんやママさんの名前を知っていたことになります。」



のび助「―――…。」



のび助は呆けたように頷くも、あまりの動揺に、その会話は全く耳に入っていない様子だった。



ドラミはこれ以上話を続けても、悪戯に のび助を混乱させるだけだと察した――…。

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