《MUMEI》 ジャックのショーはまるで魔法のようだった。 三個から四個、五個、最後には十個にボールを増やしてのジャグリング。 椅子の足の一本を背もたれの上に、それを五つ重ねてその上で指一本で倒立。 五本のナイフでジャグリングしながらのダンス。 「すごい!すごいわジャック!」 満面の笑みで拍手し、はしゃぐアリスをジャックも楽しげに見つめる。 ー良かった、笑ってるー 初めて見た彼女の笑顔に胸の部分が暖かくなる。 ーこれが、心ですか?マスター?ー 今はもう居ない製作者に、ジャックはそっと心の中で問う。 前へ |
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