《MUMEI》
ジョーという男 3
バイトも辞めた。
あのアパートには二度と行かない。
何を言われても、もう揺るいだら駄目。
ジョーは何度か連絡をよこした。
「お前の事が好きなんだよ。」
嘘つき。そんな感情ないくせに。
「嫌なとこ直すよ。だから別れるなんて言うなよ。」
嘘つき。泣かないでよ。
あたしが嫌だって言っても無理矢理するくせに。
彼の言葉はもう受け入れる事は出来なかった。
「ジョーとヨリを戻すことはもうない。もう好きにはなれない」
それから2週間。
やっと普通の生活が戻った。
だけどあの日、ジョーから電話がきたんだ。
馬鹿なあたしは、うっかり出てしまって。
そして、ジョーは言った。
「今、この町を最後に見ておこうと思って車で回っているんだ。」
「どこかに引っ越すの?」
なんか嫌な予感がした。
沈黙が長く続いて次第に心臓がドクドクした。
「違うよ。もう生きていてもしょうがないんだよ。お前も離れていくんなら生きていたって意味がないだろ。俺、死ぬよ。」
やっぱり…だ。
20歳のジョー。
15歳のあたし。
あたしのせい?
前へ
|次へ
作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ
携帯小説の
(C)無銘文庫