《MUMEI》 「…足か?」 状況を察した二ノ宮が静かに話した。 「…」 ゆっくりと頷く阿久津。 「…マジか。」 二ノ宮はスコアを確認する。 「…大丈夫だ。 下がれ。 自力で立てるんだからヤバいケガではね〜だろ。 この試合は俺たちが何とかすっから。 明日出れる希望があんならそっち優先だ。」 「…」 言葉を発することのできない阿久津。 首を振って意志を示した。 「阿久津… 気持ちはわかるけど… ここは退け。 大丈夫だ。 俺たちのこと信じろ。」 「…」 (いったい…) 阿久津の目には涙が浮かんでいた。 (何の為にここまで…) そしてまた、 ゆっくりと頷く。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |