《MUMEI》 「なんの悪気もなくいいやがって…、……情報封鎖の意味もあるんだろ?」 「ああ、この件はトップシークレットだ。各国の政府上層部のみしか知らない。なにせ、この事件の犯人は未だにウイルスを掲げて脅しをかけているため、明るみに出れば大混乱が予想される。」 「…ていうかさ。」 タカが口を挟む。 「なんで僕たちは無事なの?町の人たちはほとんどゾンビになってるのに僕たちは全然無事なのはおかしくない?」 そう。何故かオレたちはゾンビになっていない。朝起きた時には既に外はゾンビだらけだったことからして、昨夜にカプセルとやらが落ちたと考えられる。その時にオレたちは特別な行動をしていただろうか? 「ふむ、それはこのウイルスの感染方法が関係していると思う。」 「このウイルスの感染方法は二通りある。ひとつは空気感染。これは防ぐのが難しく、高性能ガスマスクでもないと感染率はほぼ100%だ。しかし、このウイルスは空気中では1時間も生きていられないため、これによる感染は全体の1割にも満たない。この感染は密閉状態のカプセルからウイルスが放たれてから1時間、つまり最初限定の感染になるわけだ。」 前へ |次へ |
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