《MUMEI》 「なっ…!?」 鈴木から桜井にボールが回り、 桜井が二ノ宮にボールを出そうとするも、 3枚目による牽制がかかっていた為再びボールは鈴木へ。 鈴木が広瀬に投げたボールは、 未来によってカットされる。 球技における格言と言ってもいい。 『ミスは連鎖する。』 ある種、 これが流れの正体とも言える。 そんな現象が今、 超満員の観客の前で起こっていた。 「出せッ!!!!!」 先陣を切って走っていたのは右サイド。 追う井川。 対角線にすると距離のある未来の位置からは、 速攻のパスはかなりリスキー。 パスは出せない。 2人の後ろを走る海南の選手はポスト、 続いてセンターだが、 桜井と二ノ宮がきっちりと2人をマーク。 これもパスは出せない。 (んじゃやっぱ…) この時点で海南はセットプレーを選択せざるを得なくなっていた。 「ふぅ…」 これまでの展開からいって、 海南のセットプレーは高確率で得点を取っている。 不安要素は、 (…行くか。) エースのスタミナ。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |