《MUMEI》

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あれから〜3ヶ月後の桜の季節に、坂崎先生は 菜江さんの付き添う中〜安らかに息を引き取った。


短すぎる蜜月だった。


坂崎 皇の遺作『花満開』は、純愛小説の金字塔を打ち立てた。


読む度に、あの庭の情景が目に浮かび上がる。


降り頻る 桜の花びら〜美しい髪を靡かせて、佇む君の姿…


僕が、心奪われたように〜坂崎先生も、そうだったのだろう。


それから…坂崎先生の三回忌を終わらせて、菜江さんは…坂崎先生の後を追うように、眠りについた。


やはり〜桜の季節だった。



花満開…


桜の元にて


春 死なん…


不器用な二人の、不器用な恋物語…



終わり

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