《MUMEI》

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「ただいま〜。」


「おかえり〜愛紗、今日は早いじゃない。」


…びっくりした。こっちのセリフだよ。


「お母さん?今日は居るんだ!」


「あらっ、居たら悪いの?(笑)」


「忙しいんじゃないの?トップセールスレディは…。」


母は、化粧品会社のセールスレディだ。何故か、客に受けが良くてダントツトップらしい。


「たまには、愛娘と一緒にご飯食べたいじゃない?今月ノルマ達成してるし〜早退けしちゃった。」


因みに母は、私を二十歳で産んだ。だから今〜37歳だ。若いよね〜。


「ねえ〜お母さん、私さ、昔〜白いワンピース来て写真撮った事あるじゃん〜覚えてる?」


私は、久々に会った母に、ワンピースの事を聞いてみた。


「あの、ワンピースって…誰かの手作りだったりする?」


「突然、どうしたの?さあね〜あれは、お父さんが、愛紗にお土産に持って帰ったんじゃなかった?たしか…」

…お土産?!ふ〜ん、そうなんだ。


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