《MUMEI》

.


「切ないね…」


「そうでもないですよ…愛紗に比べたら〜ね。」


「??」


留王は、窓枠に腰掛けて、外を見ながら呟いた。


「愛のない 付き合いは〜楽しいですか?」


「なっ…!!」


「愛紗は〜自分で自分を追い詰めてる。本当は〜誰よりも愛を求めてるクセに…。」


…ヒュッ…
私の平手打ちが、空を切った。


その右手を留王に掴まれた。


「は…放して…何も知らないクセに…」


「愛…紗…」
留王は…急に、自分の左胸を押さえた。


「ん…くっ…!!」
ハアハア…ガタガタガタン!


留王が苦しみ出した。「う…くっ…ハアハァ…」


「留王?どうしたの!」


「うわ…ぎ…薬…。」


…あ、心臓発作!…
慌て、薬を探し飲ませようとした。が〜飲んでくれない。


…どうしょう…
「う…くっ…」
苦しそうな留王…あ…留王が死んじゃう…


…留王…死なないで…私は…私は…


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