《MUMEI》

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私は、口に水と薬を含み、留王に口付けて飲ませた。


「う…く…ん。」


暫くして、留王の呼吸が落ち着いた。


私は、廊下へ出て人を呼んだ。2、3人の男子が、留王を保健室へ運んだ。


私は、美術室で立ち尽くした。


どうしょう…私…


「キ…ス…しちゃった…ははっ…」
震えと涙が止まらなかった


…誰か…助けて…


私は、佐伯に電話していた。


直ぐに、佐伯は駆け付けてくれた。


「よっ!愛紗、ど〜した?」


佐伯は、私の泣き顔を見て、優しく笑うと助手席のドアを開けた。

私を乗せた車は、軽やかに発進した。


車は〜あるマンションの駐車場へと入っていった。


「佐伯?ここは…?」


「ん?俺ん家、そんな愛紗をラブホになんて、連れていけないっしょ?心配しなくても、襲ったりしないから…話たい事あんだろ?」


そう言って、私の頭を撫でた。


「うん…佐伯、ありがとう。」


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