《MUMEI》 . 「どうして?…私の前に現れたの?」 「僕のせいで、父親が居なくなった少女が、心配だった。この写真の様に笑顔を取り戻して欲しかった。 僕は〜この写真を見た時から、愛紗〜君の事が好きだった。 出逢った君は…笑顔が消えていた。僕は、絵を描く事で君に笑顔を思い出して欲しかったんだ。白のワンピースを着せたのもその為さ…。」 「写真のワンピースは留王のお母さんの手作りだったんだね。」 「そうだ、君の為に母が作ったんだ。」 留王はそう言って俯いた。 ガラッ…突然ドアが開いた。 「あっ…」 留王と私は、同時に叫んだ。 「留王くんのせいじゃないんだ。」 そう言った、男性は…昔より、少し痩せた顔…。 「お父さん…。」 「愛紗…、すまない。」 父は私に謝った。 「二人とも、聞いてくれ。 父は、静かに話始めた。 「事故に遭う前から、愛紗の母親とは、お互いに気持ちが離れていたんだ。」 「そんな…、お父さん」 「だから、留王くんが気に病む必要はないんだよ、事故に遭わなくても、同じだと思う。」 . 前へ |次へ |
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