《MUMEI》
俺と乙矢と七生は機材と教室の鍵を返しに行く。
「これが誰かの目に留まるなんて最悪だあ!」
頭を抱える。
「気にするな気にしたら負けだと思え」
「乙矢は楽しんでたじゃん」七生、鋭い。
「先輩が楽しんでるんだ。」
それも一理ある。
「しかしこんな赤っ恥かくことになろうとはな……」
まさか男に……
「じろー、乙矢に感じてたからな……。水瀬には黙っておいてやるよ」
マジ顔で言うなあ!
「 感じてねーよ! 」
せいぜいときめくくらいだ、感じるとか、何言い出すんだ七生!
「だってヤバイ声聞いたもん。俺、五感いーし。」
そうだった、こいつの身体能力は並々ならぬものがあった。
「あれは、えーっと……欠伸、あくびなの!なあ、乙矢?」
目配せして同意を求める。
「同性に反応されるも男の甲斐性……」
何言ってんだコイツ!
前へ
|次へ
作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ
携帯小説の
(C)無銘文庫