《MUMEI》
遊園地ー合流ー
「お帰りなさ〜い!!足元に気をつけて降りてくださいね!!」

「はーい!!」

「ありがとーございます!!」

係員の言葉に紘と今宵はそれぞれ返した。

今宵と紘は、ニコニコとしながら話しながら階段を下りはじめた。

「楽しかったね〜!!」

「おう!!オレ高いとこ好きだからさ!!」

「バカは高いとこ好きって言うものね」

今宵でも、もちろん紘でも無い声がした。

だ、誰?

「うっせー!!って誰だよ!!」

「あ、秋葉ちゃん!!」

声のする方を振り向くと、いつの間にか秋葉が下りてきていた。

その後から歩雪がゆっくりと下りててくる。

「あんた達煩いわねぇ・・・・・・」

「だって楽しかったんだもん!!」

今宵は秋葉の言葉に反論しながら、秋葉の笑顔を見つめた。

なんか・・・・・・秋葉ちゃん変わった?

すごく吹っ切れた顔してる。

って、は!!

秋葉ちゃん歩雪くんに告白するって言ってたんだっけ・・・・・・。

こんな顔してるってことはもしかして・・・・・・。

「あーあ!!外真っ暗だな!!」

紘の言葉に今宵達は空を見上げる。

「んじゃあそろそろ帰りましょうか」

「もっと遊びたかったよなぁ」

「こんなに遊び尽くしてまだ足りないの?」

紘と秋葉は並んで出口を目指す。

聞くなら今かな?

今宵は横にいる歩雪の顔をチラッと見る。

「何」

「え、ううん!!何でもないよ!!」

「変なの」

「あはははは〜」

もう!!

私の根性なし!!

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