《MUMEI》

「髭は子供に嫌われるんだぞ。」


「そうなんですか。」

顎に手を当てて、確認した。


「ん?食いついたな。」


「気のせいです。」


「可愛げの無いやつだよな。思ったこと素直に言えばいいのに。」

そりゃあ、貴方みたいに言えたらいいでしょう。


「みんな貴方と同じだと思ったら大間違いですよ。」


「そうかもしれないけど、その好きなやつの前では我慢するなよ。」

たまに、グサリとくる言葉を投げてくる人だ。


「先輩が貴方を選ぶ理由ってわかりやすいからですよね。」

馬鹿みたいな生き方しか出来ない種類の人達だ。
全くお似合いだ。


「お前は捻くれてきた分、少し開放的になればいいんじゃない?お前は笑ってる方がかっこいいだろ。」

この人達は憎めないのが嫌だ。
切り捨ててきた俺には、難しい芸当だ。

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