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《MUMEI》 一旦落ち着いた筈が、耳まで染めて、熱を帯びてきた。 ｢くるし……｣ 明らかにいつもの反応と違う、触れた場所に感じてしまうようで、目を潤ませ喉を鳴らす。 ｢一服盛られたな。｣ 色っぽく言えば、ビヤク？だっけか。 頭の中ではそんなことばかり考えながら二郎の麻痺した尖端の露口を視姦してしまう。 ｢見られるの……だめだ……｣ 両手で顔を覆い隠している。 下半身からは、とろとろと先走る蜜が分泌していた。 ｢俺は好き。｣ 覆う手の上から音をたてて接吻する。 ｢無理、無理ですっ。｣ 重力に逆らうように体を反らせた。 ぴちぴちと金魚が跳ねるようだ。 爪先まで、神経が張り詰めていることが分かる。 ｢敬語になるのは何故ですか？｣ 足の指の付け根に唇を当てて囁く。 ｢わっ、わかりません……｣ 普段なら蹴られても仕方ない動作でも、今日は特別感じやすいようだ。 ｢静かに、吸って？｣ 人差し指を唇に当てて、指示の通りに赤い舌が出てきた。 お互いの指を舐めてるだけなのに、むず痒さともどかしさで、脳内麻薬が分泌して気持ち良い。 ｢んっ、むっ……｣ 指を引き抜くと、溶けたように出来上がった。 胸が上下する二郎に、気持ちが昂ぶり、もう一度口内の窪みに指の腹を何度か擦り付けてやる。 ｢ひゅっ……｣ 荒らげた吐息は突然、空気を深く吸い込み、ビクビク痙攣を起こした。 指に口を犯されながら昇天したのだ。 前へ |次へ |
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