《MUMEI》

千秋に少し遅れ、


ロビーに集まり始める赤高選手たち。



「おっそいッ!!」



「…すません。」



最後は村木。


これで全員が集合。



「全く…」



やれやれ…


という表情を浮かべ、



「ふぅ…」



一息つくクロ。



「まず…
これで全員集合だね。」



「うっす。」



ロビーに座る赤高一同。


クロを中心に円陣が組まれていた。



「さて…


早速作戦言いたいとこなんだけど、


昨日ユキヒロたちは昨日の秀皇戦のビデオ見て来てんだよね?」



「はい。」



「感想は?」



「んっ…」



顔を見合わせるユキヒロと椎名。



「なんつ〜か…


ほとんど一方的な展開だったんでこれっていう感想はないす。


単純に強ぇチームだなって…」



「ふ〜ん…
椎名も似たような感想なわけ?」



「まぁだいたい…


ほとんど速攻の展開でしたしね。


だから俺はキーパーと両サイドが気になったかな…」



「ふ〜ん…」



クロは興味なさそうに話を聞いていた。



ポリポリ…



そして頭をかく。



「さっきの試合の考察は良かったけどね、


今回は残念かな。


素人の感想じゃん。」



「「ぐっ…」」
※ユキヒロ・椎名。



「そうだそうだこの素人ども!!」
※沖。



「く…クロさんはどうなんすか!?」



「そうすよ!!
ビデオ見てない癖に!!」



「ビデオは見てないけど試合は見たもん。」



「くぅ〜!!!!!ムカつ…」



「…どしたの?
最後まで言いなよ。」



「いえ…」

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