《MUMEI》 雲……… 白くて ふわふわしてて 食べれないけど もし食べれるとしたら どんな味がするのかなぁ…… 少しむし暑い初夏の空 教室の一番右の端っこの席で 机に突っ伏して空を見る ただ今数学の授業中だが 藤原由奈の耳には先生の話なんて 全く耳に入ってない 「こらぁぁ!!! 藤原!!!」 ハッと我に帰った途端 バシッと 出席簿で頭を一発叩かれた… 「いった!!!!!生徒叩くなぁ!!」 「生意気言うな!! お前前の中間の数学の点数言ってみろ!」 「…………………96点」 「の50点引き…………」 「サバ読むな!60点引きだろ!!」 う゛っ……… よく覚えてたな…… 「藤原36点かよ!!!!!」 クラスの男子の榊原が叫んだ 「あんただって39点でしょ? 人のこといえる点数じゃない!!!!」 「3点も違うだろ!!!!!」 「うるさぁぁぁぁぁい!!!!!」 先生の声が一番大きかった さっきまでの笑い声が嘘のように消えて 教室が静まり返った 「とにかく藤原は数学が悪いんだからせめて授業中はちゃんと授業を聞け いくら一貫校でも高校に上がれなくなるぞ!」 「……はい……」 しぶしぶ返事をする… 「キーンコーン………」 ビミョーな静けさの中 空っぽのチャイムが鳴り響いた 次へ |
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