《MUMEI》

(来た…)



シュッ…



バスッ…!!



(え…)



「ナイッシューッ!!!!!」



ドドドドドワーワーッ!!!!!!!!!



先取点は赤高。



1対0。



(…なんだそりゃ?)















……………














キーパー上野からすれば、


予想外のスタメンであった久保のデータはどこかで必ず欲しかった物。


早くも訪れたその瞬間に、


どこか期待すらしていた。


実際、


久保は初スタメンという緊張高まるこの場面で得点を決めた。


が、


上野は落胆。


赤高が狙った迷いという動揺すらも誘うことはできなかった。














……………















(やっぱりただの数合わせか…


1年にしちゃまぁまぁのシュートかもしれないけど、


まだまだ発展途中。


スピードも威力も不合格。


レギュラー入ってないウチの1年の方がよっぽどマシなシュート打つぜ…)



「…上野。ボール。」



ヒュッ…



(調べるまでもない。
普通にやって普通に止めれる。)



ボールは秀皇。

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