《MUMEI》
美幸誕生
12月24日北海道の小さな病院で、ひとつの命がこの世に誕生した。
2000グラムというとても小さな体でその声も弱々しく未熟児という事もあり少しの間入院になった。この赤ん坊の名前は『美幸』と名付けられた。美しく幸せになってほしいという母親の願いだ。
母親は毎日美幸にミルクを飲ませるため病院と家の往復をしていた。2週間が経ち母親は少しやつれたようだった。それもそうだろう・・・美幸には父親がいない。美幸の父親はお酒を飲んでは暴力をふるっていた。(今でいうDVだ)母親は美幸にまで暴力をふられるのを恐れ美幸が生まれてすぐに離婚をしたのだ。母親は朝新聞配達をして夜は水商売をし寝る間を惜しんで生活費を稼いでいた。
それから1ヶ月が経ちようやく美幸も退院の日がきた。
1月28日
母親は美幸の為に手編みの靴下と手袋を持って嬉しそうに足取りも軽く病院にやってきた。
「美幸ちゃん、一緒にお家帰ろうね!」そう声をかけ持ってきた手袋と靴下を美幸につけた。美幸も嬉しいのかご機嫌だ。
母親は美幸を抱き先生と看護婦さんに「お世話になりました。ありがとうございました」と言い笑顔で病院を後にした。
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