《MUMEI》

コート。


ディフェンスの位置に着く赤高。



ガシッ…!!



「…って!!」



関谷の頭を叩く峰田。



「あんだよッ!?」



「走り負けてんじゃね〜よ。」



「負けてねぇッ!!」



「お前は!!」



「…?」



「勝つ為に入ったんじゃなかったっけ?」



「はぁ?」



「…忘れたんならいいけど。」



「何言ってんだお前?」



「ま、走り負けんなよ。


俺も今は、


マジで勝ちたいと思ってっから。」



「お前おかしいんじゃね〜の?」



「お前もだぞ日高ぁッ!!」



「…あん?」



「走り負けんなってんの。」



「…了解。」



「喋ってんなッ!!」



ユキヒロが叫ぶ。



「…来るぞ。」



ぐっ…



急に静まり返る赤高。


ディフェンスの形を整えるが、


体には無意識に力が入った。



「ピッ!!」



審判の笛が鳴る。

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