《MUMEI》
神より上、絶対なる者5ー2
そして今日は6月20日

<PM3時過ぎ>
あの金髪の少年フロップはトラブルになりそうになっていた。
「やっぱさ、俺思ったんだよ警備が手薄な今、潰したい奴を潰せばいいって。特にテメェとか」そう言う黒髪の少年の名は先早 角威、天雷風山市 実力3位の能力者だ。
「アンッ?それ本気で言ってんの?この俺に?ゴミなんざァ眼中にね〜んだけど。なんだ、お前アレか、マゾか?そんなに消されてェなら消してやる」
「図に乗るなよ。テメェの触死はつまり触れないと死なないってことだろう?だったら触れられないように触れずに仕留めればいいってだけの話じゃね〜か」
「だからテメェなんざァ眼中にね〜んだけど。」
「ハッ、言ってなっ」
先早 角威は片手を天にかざす、すると先早 角威を囲むように半透明の謎の物質が覆う。
「さてさて問題です。俺を覆うこれは一体なんでしょう?」
先早 角威は余裕口調でフロップに言う。
「なんだそれ?そんなもんで身を守ったつもりかァ?」
フロップは瞬間移動で先早 角威のいる空間に入って行った。
「じゃあなァ、くたばったロシア野郎どもにヨロシク」フロップは触れた…がそんなものは先早 角威には通用しなかった。
フロップが吹き飛ぶ、狭い空間の中、高速で反射しながら。
「残念ながらハズレだなぁ〜、テレポートで中に入って俺が丸腰だとでも思ったワケ?だから言ったじゃん、触れられないように触れずにって。超反則チートは禁止ね。あとちなみにこの物質の元素記号はXXX、俺が作った新しい物質だ。」
先早 角威が作った新しい物質XXXは触れたどんなものでも反射し、水銀のように有害だ。
自分には害が来ないようにもう一つの物質で身体に膜を作っているのだ。
彼は既に半透明の空間から脱している。
ようやくボロボロになったフロップが瞬間移動で戻ってきた。
「テメェやってくれるじゃねえか、アンッ?覚悟はできてんだろうなァ?」
「それはこっちのセリフだ。死ぬ準備は済ませてあんだよね」

そして羽無き者共の空中戦が始まった…。

轟音と共に二人の怪物は、空中へと跳び上がりフロップは一瞬ポケットに手を突っ込む、どうやらそれが彼の自然体らしい。
先早 角威はただ笑っていた。
先手を打ったのはフロップだった。空中でフロップを爆心に衝撃波が生まれたその衝撃波に触れたものは燃え、凍り、感電し、旋風がモンスターの爪痕のようになり大地を、ビルを裂く。
360度に放たれる衝撃波は絶対的に攻撃を受ける。
先早 角威は波を受けるものの全くと言ってもいいほどの無傷だ。
「だからそんな攻撃、効かないって、俺は言わば無敵さ」
「アホかァ、お前?今のはほんの挨拶がわりだっつうの、なにっ今のが攻撃だと思ったらテメェの思考アメェんだよっ」
フロップは言う。
「最後に選択肢だァ。10秒以内に財布を地面に捨てて消え去りやがれ」フロップのカウントが始まった。
「財布?テメェ馬鹿か?それをしなかったらどうするってんだ?」
「9…10、死ぬ」
「ハヒャフヒャフハハハハやり残すことは無いよなァ?俺が手配している冥界行きの列車に一名様ご案内っ」
「逝っちまったか?」
「それがテメェの最期の言葉かァ?あと、教えてやらァ、何故触れないと死なないのか?別に触れずとも瞬殺はできんだァヨ、たださァちょっくら演算するのがめんどくせェんだよな。『元素分解消滅』ついでに『攻撃力100倍』といこうかァ。」フロップは瞬間移動で先早 角威の目の前に行き,殴る。
先早 角威は真横に吹き飛ぶ、コンボタイムが始まった。
吹き飛ぶ先早 角威を先回りで後ろから再び殴る。そして最後に吹き飛ぶ真上から殴りつけると
音速の身体は地面にめり込んだ。
既に息は無かった。
「さてっ、消し炭の一撃と行こう」ポケットに手を突っ込むフロップは息無き先早 角威に落下したが潰れる前に何かに激突した。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫