《MUMEI》
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「おぃいいい!!!仲間怪我してんの!痛がってんの!!バケモノが追っかけて来てんの!!分かるか??!」
コウモリが巨大化したような怪物に追い回され逃げる三人と、
一枚の地図を両手に持ち、後ろ襟を掴まれて《運搬》される一人。
三人の内一人は…
「分かるか?!ケーガ!!!怪我してんの!!!」
………だ、そうだ
「…うん当たり前、分かるー。ちょっと待って、コレ畳んでから…」
「…知らねーよ!!!」
変に几帳面な《運搬されている》一人(声からすると、女の様だ)に、
走りながら《運搬している》一人がまた喚く
「あそこに!」
また他の一人が
ドアの上に、不思議な文字で縁取られた円が刻まれている建物を指差して
三人と運搬されている一人は直ぐさまそこに駆け込み、
「…ふぅ」
ドアを閉め、安堵の息を漏らし
「………出来た!」
一人はキッチリと畳まれた地図をかざして満足げに笑った
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