《MUMEI》 そんな中、一人ジェ ルマが声を挙げた。 『あっ』 『ん?どうした、お 嬢ちゃん。』 『なんだ、ジェルマ ?』 『どうしたんですか ?ジェルマ』 三人の視線が一斉に ジェルマへと注がれ る。 『あ、いえ、あの… 僕、思い出したんで す、その紙を見て、 昔の事を…』 『『『昔?』』』 三人の声が見事にハ モった。 『あっと、ラント修 道師様。覚えて無い ですか?僕がまだ子 供だった時、泣いて る僕を慰めようとし て大修道師長様が、 して下さった手品の 事を。』 急に話を振られ、ラ ント修道師はう〜ん と記憶を探る。 『ほらっ、魔法の文 字ですよ。』 ジェルマが机の上の 紙を掴んで見せた。 すると、ラント修道 師が何かを思い出し た様に、手の平をポン!と叩く。 『ああ、解りました よジェルマ。そうで したね、私はなんて ウッカリ者なんでし ょうか。』 ジェルマとラント修 道師は、クスクスと二人 で顔を見合わせて笑 った。 『『??』』 ケインとサルタンは 訳が解らずに首を捻 った。 前へ |次へ |
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