《MUMEI》
不死身です。1ー2
俺は小さい頃からあり得ないものをたくさん見ているからそれ相応のことじゃなきゃ驚かないのだが
「そういえばさ魔法少ブズァーー?!」
家の壁が吹き飛び俺を巻き込みながら壁と壁とでサンドイッチにされるさすがに突然のことなので驚いた。
「うっあっあっいっ痛い…」
普通だったら死んでいる。
「厖大な魔力を感じてやってきたのだが魔力を持っているやつはどこだ?」
全身真っ黒く怪しい男が吹き飛んだ壁の外から侵入してきた。
「いっ痛い」
そう言いながら風倉は挟まれた壁から抜け出す。
「んっ?何故お前のような人間から魔力が?」
「お前、痛いじゃないか!!部屋の壁直しやがれ」
「まぁいい手間が省けた。おとなしく死ねーーー」
「無視ですか?ってえーー!!ゴフッ」男の手が槍のように鋭く尖り風倉の体を突き抜ける。
「なんとかっ!!」カトラノワリスチュアは多分風倉の名を言おうとしたのだろう。
「なんだ?この人間は?」
「私は地獄立魔人学校魔法少女科第36245630回卒業生、ただの人間なんかじゃない」
「魔法少女ね、だがお前からはほとんど魔力を感じられないが?さてっこいつから魔力を」
「痛い痛い、お前よくも殺ってくれたな」
「何故ただの人間が?人間じゃなくとも死んでるはず、なっ何故生きてる…」
「えっ?俺生きてないし、存在してるだけだし」
「なっ?!」
「だから俺、不死身なんだ。あとカトラノワリスチュア、俺の名前ぐらいは覚えろよな風倉 菜樹だ。」
「ならその小娘を殺して魔力を!!」男は風倉に突き刺さった手を抜き彼女に向けた。どうやら殺さないと魔力を奪えないらしい
「死ねーーー」
「やっ」
「おいお前、人のいえ壊して、突き刺して、放置してただで済むとおもってんじゃないよな?」
「不死身なら魔力は奪えない、テメェは用無しだ」
「そうかいだが俺は用がある。だからまずはお前のそのざけた性格叩き直してやる」
風倉は体を沈め、そこから思いっきり拳を男の顔面にぶつけた。
男は部屋の壁にめり込む
「やってくれるじゃねえか人間が、覚えていやがれ」
「逃げんのかい、カトラノワリスチュア大丈夫か?」
「余計なことをして私でもやろうと思えばやれたわよ。でも助かったからありがとねなんとか」
「だから風倉 菜樹だって」
「お礼として真名の使用を許してあげる。これからは奈々美って呼んで」
「やっぱりあの長ったらしい名前、偽名だったんだな。あっ俺の天ぷらが床に…」

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