《MUMEI》
帰り道。
16歳。

サトと出会った。

その日は高校の遠足があって早めに帰れた。


お気に入りのTシャツ。
コンバースのスニーカー。
私服高校だったから、電車ではいつも少し目だった。

友だちと駅に向かって歩いていたの。


そしたら。

後ろから声がした。

「ねぇ、ねぇ!」

振り替えると二人の学ランを着た男の子が立っていた。

「な、なんですか?」

「何してるの?よかったら一緒に遊ばない?」

こういうことには慣れていない。
友だちの方を見たら、嫌な顔してたし、即断った。

「今から帰るとこだしいいです。」

「まじで?家どこ!?」
「えっ。何で?う〜ん。あっち方面」
「俺もそっち。多分(o^-^o)」


だ、だ、だからなんだよー!!
ナンパなんかひっかかるか!しかもロン毛め。



って、これがサトとの出会い。


高校二年生。
学校へ行くには電車で一時間。

サトも同じ電車だった。

友だちが降りる駅から30分。あたしは一人で乗っていた。


その時間になるとサトは時々、現れた。

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