《MUMEI》
「こんにちわ。お嬢さん。どちらに行かれるのですか?」
後ろからいきなり何?なれなれしいわね。もしかして・・・・・・・
「また来たの?バカオオカミさん。いい加減うざったいわよ?」
赤ずきんはもう一度いじめようと目を嬉しそうに光らせた。
「いや、俺はジャスティン・・・・・ちがった。オオカミとは違うぞ?」
「へ?」
皇太子様じゃない!まさか声真似してたのかしら?それにしても似てたわね。さすが親友。
「皇子・・・・じゃない、狩人さん。オオカミの声真似してました?」
「あぁ、驚かそうと思ってな。」
「そうですか。十分驚きましたよ、良かったですね。」
赤ずきんはわざとむかつくように言った。
「なんかむかつくな。」
「わざとですから。ところで何か用ですか?」
「あぁ、忘れるところだった。オオカミがお前のばあさんの家に入って行ったぞ。」
そんな大事なことを忘れかけるなんて!最低ね。あら?でも・・・・・・・
「どちらの家ですか?」
「は?」
狩人はわけがわからないといった感じだ。
そりゃそうだ。赤ずきんは主語をつけるのを忘れていたのだから。
「ですから、青い屋根の家と、赤い屋根の家、どちらでしたか?」
「青だったが・・・・・・・・・それがどうした?」
「でしたらダミーですわ。」
「ダミー?」
「そうです。蒼(そう)をオオカミなんかに食べさせてなるものですか。」
「おばあさん役はお前の弟か。」
「はい。第一他にはもう私たちの小説の出演者居ませんし。」
「だが、まだ出演すら危ないジャスティンは出たぞ?」
「役者が足りなかったのですから当たり前ですわ。」
「まあそうだな。ところでダミーとはどういう意味だ?」
「蒼を危険な目にあわせたくなかったのでお父様に頼んで偽の家を建ててもらいました。今ではもう家の中にひそんだ兵士たちがオオカミを捕まえて【バスケットゴールの刑】を実行しているはずですわ。」
「なんだ?その【バスケットゴールの刑】というのは。」
「それは・・・・・・・・・」
この話になると結構わかりやすいと思います。
殆どのキャラの名前が載っていますし。
わかった方お知らせください。
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