《MUMEI》

2×××年、12月。



平和な私立女子校で、その事件は起きた。



「ふぁあ〜、おはよ〜。って、もう授業終わった感じぃ?」

徳島雪絵は、ほっぺに寝跡を付けて起き上がった。


「雪絵、もうすぐ2時間目始まるしね」

そんな雪絵を、三井真都は苦笑しながら見据える。


「みーつーいー、ねーむーいー」

「ほれ、とっとと起きんかいっこのねぼすけ!!」

バシンッ!!



「あひー!!」

雪絵は、真都の手形がついたであろう背中をさすった。



「三井ぃ、もう目ぇ覚めすぎたっす(涙)」


「よろしい。次はデコピンだから、寝るなよ!!」


雪絵は真都にカリカリ梅を渡しながら(取られながら)しぶしぶ授業の準備をした。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫