《MUMEI》 「どういうことすか?」 「ん…何て言うかさ、 ウチの野球部ってすげぇ弱いんだよ。」 「知ってます。」 ドンッ!! 「ぐふッ…!!」 ユキヒロの肘討ちを腹にくらう椎名。 「す、すみません…」 「い〜よ別に。 もう辞めたわけだし。」 「…んで?」 話を戻すユキヒロ。 「あぁ、でさ。 弱いなら弱いでいんだよ。 けどさ? やたら厳しいわけ。 弱小のくせに。」 「…弱いからいっぱい練習しなきゃなんないんじゃね〜の?」 「違う違う。 練習自体は普通だよ。」 「はぁ?」 「厳しいのはルール。 遅刻厳禁。 練習中は水飲むな。 掃除してから帰れだの… うざくてさ。 頑固な監督とたまにしか来ないコーチの言うこと聞くの嫌だったんだよね。」 「それは…ちょっとわかるかも。」 「だろ? その点お前らは人数少ないし、 練習楽しそうだし。 俺にはこっちが合ってんのかな〜って。」 「あはは…」 苦笑いの椎名。 前へ |次へ |
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