《MUMEI》

「でも良かったですね。」



テーピングを巻くユキヒロに佑香が話しかける。



「あぁ。だな。」



ユキヒロの視線はテーピングを巻く自分の指だったが、


佑香の言葉に反応し表情は笑っていた。



「ハンドは7人ですもんね。


あと3人かぁ…


誰か入部してくれる人いないですかね?」



「…さ〜な。


でもこのままじゃ試合できね〜し、


集めなきゃなんね〜よ。」



「はぁ…」



ため息を付く佑香。


新入部員に喜んでいたユキヒロも現実を見るとやはり落胆した。



「峰田はガタイ的に上やらせることになるだろうけど、


どうもポジションが寄るな…


ポストサイドとキーパーがいねぇ。」



「あの…」



ユキヒロの1人言に反応する千秋。



「ん?」



「ちなみに俺のポジションって…」



「あぁ、
千秋はまだ仮定の段階だけど左サイドかポストだな。」



「千秋くん2つもやるの?」



「で…できるかなぁ…」



「お前ら…少しは勉強しろ。」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫