《MUMEI》

移動教室が終わり、3時間目の授業を受けている時だった。

雪絵の顔が、だんだん青白くなっていた。


「ゆ、雪絵…大丈夫?」
真都が心配して雪絵に話し掛ける。

「や、ばい。いつもの出てきた…。」
「とりあえず、保健室かトイレに行ってきな!あ、カッターは持って行くなよ!!」
「だい、じょーぶ…。とりま、トイレ行くわ…」


そういうと、雪絵は教室をあとにした。



雪絵は、トイレでうずくまっていた。


「ハァ、ハァ、ハァ…」


雪絵の手には、カッターが握られていた。

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