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《MUMEI》 ダｯ…!! ｢な…｣ ダｯ…!! (こいつ…!! この場面でも走んのかｯ!?) シュートが打たれると同時に走りだす関谷。 それに付く要義人も戻りを強いられる。 通常ならば関谷の行動は間違い。 自分側とは逆サイドがシュートを打った場合、 ルーズボールに備え走らないのが定石とされるからだ。 この場合は関谷の位置にボールが転がる確率が高く、 走るべきではなかったと言える。 バシｯ…!! ｢な…｣ ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾜｰﾜｰｯ!!!!!!!!! ｢ナイスキーｯ!!!!!｣ ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾜｰﾜｰｯ!!!!!!!!! バー側面を狙った理想的とも言える要大地のサイドシュートは、 村木の超反応により止められる。 ｢ルーズボールｯ!!!!!｣ キーｯ!!!!! 激しく靴の擦れる音が聞こえる。 (やっぱりじゃね〜かｯ!!!) ボールは弾かれ、 逆サイド側。 つまり関谷たちのいた場所へと転がる。 ｢抑えろｯ!!｣ 走る久保。 ｢峰田さんｯ!!｣ ヒュｯ!! ボールを確保し、 崩れた体勢のまま峰田へとパスを出す。 ｢でかし｣ ｢ピｯ!!｣ 峰田にボールが渡ると同時に、 審判の笛が鳴る。 ｢ちっ…｣ 久保がボールを確保した瞬間、 片足がラインを越えていたことを審判は見逃さなかった。 (あ…ぶね〜な…) 前へ |次へ |
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