《MUMEI》

久保のラインクロスにより、


ボールは再び秀皇。


ライン外側の位置に向かう要。



「ふぅ…」



(…らしくね〜な。)



関谷に付き走りだした要のプレーを、


右45は不信に思っていた。



(大地が打った時はルーズボール拾おうとすんのに…


珍しいな…


何かあったか?)




位置に付く要。



赤高のディフェンスも戻り、


仕切りなおしである。



ヒュッ!!



パスを出す要。


直後コートへと戻る。



「ん…」



ボールは右45へ。



ダムッ…



右45はワンドリ。


こういうケースでこそ焦りから素早い展開に持ち込む物だが、


あえて一呼吸の時間を作った。


焦りから生まれたシュートの成功率は格段に下がる物。


秀皇の選手たちは落ち着いていた。



「1本行こ〜!!」



先ほどとは打って変わり、


プレーはゆったりと落ち着いている。


常に常に素早い展開になるよりも、


こういったプレースピードの方がいざスピードが上がった時に付いて行きずらい物。


赤高のディフェンスに緊張の糸が走る。

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