《MUMEI》

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わたしとリュウジはいつでもどんなときも一緒だった。物心ついた頃から、彼は気づけばわたしの傍にいた。それが当たり前だった。二人でいてようやく一人前というような感覚とでも言うのだろうか…とにかく、わたしにとってリュウジはそんな存在だった。

どんなに辛く苦しいことがあっても、わたし達二人はいつも寄り添って支え合っていた。リュウジの苦しみはわたしの苦しみだった。わたしの仲間はリュウジだけ、そしてリュウジの仲間はわたしだけ。リュウジが泣けば、わたしが助ける。それが使命だと思っていた。



半年前のあの日、

なぜリュウジがわたしを連れて山へ出掛けたのか。


それは、わたしが一番よくわかっている。



―――リュウジは、わたしの罪を裁こうとしたのだ。



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