《MUMEI》 自分ではない、別のものと番う感覚。 柔らかく解したそこに、二つの指で粘膜を晒しながら、そそり立つ雄を徐々に合わせてゆく。 自分が何処まで埋没しているのかを、熱を持って絡み付く肉襞が教える。 急く腰を二郎の項を見ては諌めた。 ほんのり赤みがかり、へばり付く後ろ髪はより色香が濃厚に感じた。 「ひゅ……、ふ……」 項を撫でると可愛らしく哭きながら、余計に締め付けが増した。 「じろー……中でぎゅーしてきたな?」 接した後孔が、呼吸と共に捩くれて、ぱつぱつになっている。 臀を精一杯突き出し、崩れた四つん這いの形になって硬度の増す塊を深々と挿入させようとしてくれた。 普段から、積極的な性分でない二郎からそんなことをされてしまい、自制心がぐらつく。 精神的に二郎が俺より余裕があるのがデフォルトのようで、こういう立場が久しぶりなのだ。 「ななぁ……」 布団に頭と頭をを擦り付けながら、上目遣いをして潤んだ黒瞳を向けてきた。 「ンー、そうだな……二郎はおねだり出来る?」 普段、絶対にしてくれないからな。 そこも可愛くてしょうがないんだけど。 「……や、だ」 当然の反応だろう。 「出来ない?そうなると、これは没収か。」 腰を引く。 「……――――っ」 歯を食いしばって、首を横に振る。 「ゆっくり・でいいからな。どうして欲しい?」 囁くようにして、宥めた。 「……ぁ、七生のちん…………こ……で俺のおし……………………………………………………」 最後の最後に照れが引っ掛かってしまう。 「ん?二郎のおしりを?」 「あっ、あぅ……っ、俺のおしりを気持ち良くしてくださひ……」 呂律が回らなくなる程の恥ずかしさだったのだろう、卑猥な言葉を紡ぐ唇の端からは接吻が欲しそうに、唾液を貯めていた。 キスをする拍子に、二郎の中に数回擦り付ける。 ――――ニチュッ ヌチィ ――――クチュ…… 「やらし……、溶けそ……」 二郎は俺の充足した声を聞き、体を蜜で溢れ返す。 淫猥な音が下肢に絡み付いて、勢いを助長した。 「やぁっ… ひ ンッ… キモチ悦いよう……」 その嬌声で、体中が粟立つ。 半開きのままで唾液を垂らす顔がエロい、掬うようにして夢中で突き上げてた。 前へ |次へ |
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