《MUMEI》
笑顔の違い
『……?』

世良を眺めていた総
一郎は、何か違和感
を感じて首を傾げた

…何だろう?いつも
の世良と違う…?

何処が?何が?何か
が違う、そんな気が
した。


『どうかしたのか、
東?』

様子の変な総一郎に
神品が声を掛ける。


『なぁ、神品。世良
変じゃないか?』


聞かれた神品は世良
に注目したが、さし
て普段と変わり無く
講義の合間に友と談
笑している姿だった


『いや、特には、い
つも通りだが?何が
変なんだ、東?』


『うーん、俺にも良
く言えないけど…』

暫く考え込み、世良
を見詰めた総一郎。
が、ふと声を出した


『そうだ、笑顔。』


『笑顔?世良の?』


『あと、空気と言う
か、雰囲気が…そう
少し違う感じがする
んだ。
いつもは、柔らかく
て優しい笑顔と雰囲
気を身に纏ってる様
な気がする…』


総一郎の言葉に、神
品は納得した。

…あ〜成る程ね。そ
れの理由なんて、一
つしかないから…。

でも、俺が教えたら
意味ないし…お前が
気付くのが一番だよ
東。世良の為にも、
お前の為にも…。


『俺には、いつもの
世良にしか見えない
ぜ?あんな感じだぞ
いつも。』

わざとそう言ってや
った。(さあ、考え
ろよ。東、笑顔が違
う理由をさ!)

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫